現代人はほぼ全ての人がビタミンDを摂取すべき

現代人はほぼ全ての人がビタミンDを摂取すべき  ビタミンDは油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」の一つです。化学的には植物性の「ビタミンD2」と動物性の「ビタミンD3」に分けられます。ビタミンDは食品から摂取するほか、身体の中で合成することでも供給されます。動物の皮膚では紫外線を浴びることでビタミンD3が合成されます。そのため日光に当たる機会が少ない人は… 続きを読む>

動物の出産に関連して発熱!!―Q熱―

動物の出産に関連して発熱!!―Q熱―  あるキーワードやエピソードで特有な感染症を想起すべきことがあります。それに気づかないと診断に遠回りをすることがあります。 動物の出産~流産に立ち会ったのがきっかけで発熱をした、という患者さんの訴えで思い浮かぶ感染症が二つあります。Q熱(コクシエラ症)とブルセラ症です。今回はQ熱に関して調べてみました。 Q熱は、… 続きを読む>

致死的上気道炎-メトロニダゾールを使用?ー

致死的上気道炎-メトロニダゾールを使用?ー  急性咽頭炎(上気道炎)はその起炎微生物として大半がウイルスおよび、ごく少数が細菌と考えられています。しかし,この 2つの起炎微生物を局所所見のみで的確に鑑別するのは実際には困難で、A 群 β 溶血性連鎖球菌(以下 A 群 β溶連菌)迅速抗原検査または細菌培養検査の結果あるいは血液生化学検査の結果をもとに鑑… 続きを読む>

5歳からの新型コロナワクチン接種開始

5歳からの新型コロナワクチン接種開始  新型コロナウイルスワクチンの接種について厚生労働省は5歳から11歳までの子どもも対象に加えることを正式に承認しました。子どもへの接種をめぐっては去年5月に接種の対象が12歳以上になり、11月には5歳から11歳までも対象に加えるようファイザーから承認の申請が行われました。厚生労働省は12022年1月20日夜、専門… 続きを読む>

コロナワクチン後に帯状疱疹が増える??

コロナワクチン後に帯状疱疹が増える??  2021年に入ってから、皮膚科では帯状疱疹にかかる人が多くなっているとSNSで言われています。その原因はコロナ発症で体力が落ちることは十分に考えられますし、コロナ禍でストレスが増えた人は多いでしょう。外出制限や在宅勤務で運動量が減れば体も弱り抵抗力が低下する可能性もあります。また、また子供や孫との接触を避ける… 続きを読む>

オミクロン株が重症化しにくいのはTMPRSS2の変異か?

オミクロン株が重症化しにくいのはTMPRSS2の変異か?  SARS-CoV2には、主にふたつの異なる細胞侵入経路があります。ひとつはTMPRSS2 (Transmembrane protease, serine 2、II型膜貫通型セリンプロテアーゼ)と呼ばれるたんぱく質分解酵素を介して細胞の表面から侵入する経路。もうひとつは宿主細胞が外部の物質を細… 続きを読む>

ウルソがCOVID-19感染に有効?

ウルソがCOVID-19感染に有効?  アジアなどで新型コロナウイルスの死亡率が低い要因に、腸内細菌が関連している可能性があると、名古屋大などのチームが米科学誌に発表しました。計10カ国の健康な人を調べると、アジアや北欧では「コリンセラ(Collinsella)」という種の細菌を多く持つ人の割合が高く、この細菌は、ウイルスと細胞の結合を防ぐ物質を作り… 続きを読む>

初めての経口 COVID-19 抗ウイルス薬―モルヌピラビル(商品名ラゲブリオ)

初めての経口 COVID-19 抗ウイルス薬―モルヌピラビル(商品名ラゲブリオ) 2021年12月24日に製造販売を特例承認した米・メルク開発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の経口薬モルヌピラビル(商品名ラゲブリオ)について、12月27日から本邦でも処方できるようになりました。 マイナビニュース https://news.myna… 続きを読む>

しばしば体内で再活性化するヒトヘルペス6型( HHV-6 )

しばしば体内で再活性化するヒトヘルペス6型( HHV-6 ) ヒトのヘルペスウイルスは現在までに8 種類が発見されており、いずれのウイルスも初感染時にウイルスが増殖した後に増殖を停止し、ウイルス遺伝子が生涯保持される潜伏感染状態となります。この潜伏感染したウイルスは、何らかのきっかけで再び活動を開始し宿主の体内で増殖します。この現象を再活性化と呼び、… 続きを読む>

繰り返す成人の扁桃炎の手術適応は?

繰り返す成人の扁桃炎の手術適応は?  成人になってからも扁桃腺炎を繰り返している患者さんがおられます。 のど研究室https://www.ryukakusan.co.jp/nodolabo/disease/jpより引用  このようななぜ、口蓋扁桃は感染のターゲットになるのでしょうか? 口蓋扁桃は陰窩構造があり、中には細菌塊が認めら… 続きを読む>

見逃してはいけない高齢者の急速進行性HAM

見逃してはいけない高齢者の急速進行性HAM  内科外来では高齢者が多いため、両下肢の筋力低下や感覚異常を訴える患者さんがかなりの確率でおられます。ある研究では内科外来通院中の患者さんの約半数になんらかの腰椎由来の症状があり、その半数以上が腰部脊柱管狭窄症であったという結果が報告されています1)。実際、当院を受診される内科の患者さんは整形外科も一緒に通… 続きを読む>

帯状疱疹ワクチンは2種類あります

帯状疱疹ワクチンは2種類あります  帯状疱疹ワクチンが時々テレビでコマーシャルされています。 帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)に罹患した人が、体内に潜伏する水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の再燃によって発症する疾患です。水痘に罹患すると、体内ではVZV 特異的な細胞性免疫が誘導されて一度治癒しますが、VZV は知覚神経節に潜伏します。加齢、疲労、ス… 続きを読む>

子宮頸がんワクチン 積極的接種呼びかけの再開めぐる議論開始

子宮頸がんワクチン 積極的接種呼びかけの再開めぐる議論開始  接種の積極的な呼びかけが8年以上中止されている子宮頸がんワクチン(以下HPVワクチン)。厚生労働省の専門家部会が呼びかけを再開するかどうか議論を始めました。子宮頸がんは年間約1万人が罹患し、約2,800人が死亡しており、患者数・死亡者数とも近年漸増傾向にあります。特に、他の年齢層に比較して… 続きを読む>

アビガンが有効? -SFTS-

アビガンが有効? -SFTS-  ウイルスを保有するマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群」(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome : SFTS)が、熊本県内で急増しています。今年の感染者数は、過去最高だった昨年1年間を8月時点ですでに上回り、死者も出ました。熊本県によると、今年の感染者数は… 続きを読む>