マイコプラズマ肺炎が急増 大流行した8年前以来の水準に 2024年8月31日 マイコプラズマ肺炎が急増 大流行した8年前以来の水準に 発熱や長引くせきといった症状が特徴で、子どもが感染することの多いマイコプラズマ肺炎の患者が急増していて、大流行した8年前以来の水準となっています。専門家は「今後、さらに拡大するおそれもあり、基本的な感染対策を行ってほしい」と呼びかけています(08月23日 NHK news )。 … 続きを読む>
劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)が増えています 2024年8月2日 劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)が増えています 日本の2024年の劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告数は6月2日時点で1999年に統計を取り始めて以降最多であった2023年の報告数を既に超えており、厚生労働省が注意を呼び掛けています。 厚生労働省ホームページより参照 溶血性レンサ球菌(溶連菌)には、多くの種類があり、一… 続きを読む>
少しでも迷ったら破傷風トキソイド筋注 2024年7月4日 少しでも迷ったら破傷風トキソイド筋注 破傷風は、破傷風菌(Clostridium tetani) が産生する破傷風毒素により発症する感染症で、 3 ~ 21 日間程度の潜伏期を経て、開口障害や痙笑、嚥下困難等の症状で発症します。重篤な場合は後弓反張や、強直性けいれん、呼吸筋麻痺による呼吸困難や窒息死に至ることもあります。破傷風菌は世界中の土壌中に芽… 続きを読む>
SFTSはCRPが上昇しにくい 2024年6月20日 SFTSはCRPが上昇しにくい 熊本県は70代の男性がマダニが媒介する感染症『SFTS:重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome』に感染し死亡したと6月6日に発表しました。SFTSに感染し死亡したのは芦北郡に住む74歳の男性です。熊本県によると、男性は全身の倦怠感や脚のもつれな… 続きを読む>
増加している感染性心内膜炎の診断 2024年6月4日 増加している感染性心内膜炎の診断 感染性心内膜炎は,疾患名としてはよく知られていますが、診断は必ずしも容易ではなく、しばしば不明熱として扱われ、適格な診断と手術を含む治療が遅滞なく行われなければ合併症により死亡する、“致死的疾患”です。感染性心内膜炎の死亡率は高く、20%を超えるという報告もあります1)。死亡率が高い原因のひとつとして診断が遅れるこ… 続きを読む>
上部消化管内視鏡検査による糞線虫症診断 2024年5月10日 上部消化管内視鏡検査による糞線虫症診断 近年、医学の発達とともに免疫抑制療法が多く行われるようになり、潜伏していた感染症が再燃して重症化する再活性化が問題となっています。特に B型肝炎ウイルスなどがその代表です。再活性化はウイルスのみならず細菌でも当然起こり得るもので医療従事者は常時注意しています。結核や弱毒菌感染などです。しかし、意外に忘れられて… 続きを読む>
風邪の後の咳が止まらないー感染後遷延性咳嗽 2024年4月18日 風邪の後の咳が止まらないー感染後遷延性咳嗽 咳は、急性上気道炎・気管支炎や、それらが治癒した後に咳だけが残る感染後咳嗽、タバコ気管支炎、ACE(angiotensin-converting enzyme阻害薬の副作用等、身近な原因で生じる極めてありふれた症状です。喘息を有しない成人一般住民の約10%が3週以上続く咳を有しており、患者の診療所受診動機… 続きを読む>
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が人から人へ感染 2024年4月2日 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が人から人へ感染 マダニを通じて感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が人から人へ感染したケースを国内で初めて確認した、と国立感染症研究所が19日発表しました。発表によると、人から感染したのは20代の男性医師。2023年4月にSFTSと診断された90代男性の診療を担当し、この患者が死亡後にカテーテルを外すな… 続きを読む>
麻疹(はしか)が国内でも流行か? 2024年3月15日 麻疹(はしか)が国内でも流行か? 世界的に流行している麻疹について、国内でも感染が広がる懸念が強まってきました。3月11日には東京都内で20代女性の感染が確認され、東京都や厚生労働省はワクチン接種による予防を呼び掛けています。世界保健機関(WHO)は2月20日、世界の半数以上の国々が今年の流行リスクに直面しており、緊急に予防対策を講じるよう警告して… 続きを読む>
狂犬病清浄国の我が国での狂犬病対策 2024年3月5日 狂犬病清浄国の我が国での狂犬病対策 飼い犬に年1回定められている、狂犬病の予防接種率が低迷しています。厚生労働省の統計では30年前にほぼ100%だったのが、近年は約7割に減っています。国内で60年以上発生がないことによる油断などが背景にあるとみられ、専門家の「狂犬病の怖さが伝わっていない」との懸念が報道されました(2024年02月26日(月) 共同… 続きを読む>
腟トリコモナスとマイコプラズマジェニタリウム同時核酸検出が可能になりました 2024年2月16日 腟トリコモナスとマイコプラズマジェニタリウム同時核酸検出が可能になりました 尿道炎は男性の性感染症のなかで、もっとも頻度の高い疾患です。尿道炎は従来より、淋菌の有無により淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎(non-gonococcal urethritis: NGU)に分類されてきました。NGUには数多くの微生物が関与している可能性がありますが、このなか… 続きを読む>
中国の春節で日本のマイコプラズマ肺炎が増える? 2024年2月1日 中国の春節で日本のマイコプラズマ肺炎が増える? 世界保健機関(WHO)は2023年11月23日23日、中国北部で子供の肺炎が増加しているとして、中国の保健当局と協議しました。既知の病原体による肺炎が原因とみられ、WHOは現時点で「中国への渡航や貿易の制限は不要」としています。中国の発表によると、マイコプラズマ(M. pneumoniae)肺炎やイン… 続きを読む>
インフルエンザのAI診断のnodocaの実力は? 2024年1月18日 インフルエンザのAI診断のnodocaの実力は? インフルエンザも新型コロナ感染症も増加しています。インフルエンザは新型コロナに比較すると安価で有効な治療薬があるので診断価値は高いものと思われます。 インフルエンザの診断は最近では迅速診断が常識になり、患者さんの方から検査を希望されることもあります。しかし、インフルエンザ流行時の迅速検査の意義につ… 続きを読む>
感染症との鑑別が困難な石灰沈着性頸長筋腱炎 2024年1月5日 感染症との鑑別が困難な石灰沈着性頸長筋腱炎 30 〜 60 歳で生来健康なひとが、突然急激な頸部痛、頸部運動制限、嚥下痛や咽頭痛などが出現したら通常は重症の細菌性上気道感染症(咽後膿瘍など)を想起するでしょう。しかも白血球増多やCRP上昇を伴っていたら緊急入院、咽頭部の穿刺、抗生剤の投与などが行われるでしょう。しかし感染症ではない病気があります。石… 続きを読む>