重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が人から人へ感染

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が人から人へ感染  マダニを通じて感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が人から人へ感染したケースを国内で初めて確認した、と国立感染症研究所が19日発表しました。発表によると、人から感染したのは20代の男性医師。2023年4月にSFTSと診断された90代男性の診療を担当し、この患者が死亡後にカテーテルを外すな… 続きを読む>

麻疹(はしか)が国内でも流行か?

麻疹(はしか)が国内でも流行か?  世界的に流行している麻疹について、国内でも感染が広がる懸念が強まってきました。3月11日には東京都内で20代女性の感染が確認され、東京都や厚生労働省はワクチン接種による予防を呼び掛けています。世界保健機関(WHO)は2月20日、世界の半数以上の国々が今年の流行リスクに直面しており、緊急に予防対策を講じるよう警告して… 続きを読む>

狂犬病清浄国の我が国での狂犬病対策

狂犬病清浄国の我が国での狂犬病対策  飼い犬に年1回定められている、狂犬病の予防接種率が低迷しています。厚生労働省の統計では30年前にほぼ100%だったのが、近年は約7割に減っています。国内で60年以上発生がないことによる油断などが背景にあるとみられ、専門家の「狂犬病の怖さが伝わっていない」との懸念が報道されました(2024年02月26日(月) 共同… 続きを読む>

腟トリコモナスとマイコプラズマジェニタリウム同時核酸検出が可能になりました

腟トリコモナスとマイコプラズマジェニタリウム同時核酸検出が可能になりました  尿道炎は男性の性感染症のなかで、もっとも頻度の高い疾患です。尿道炎は従来より、淋菌の有無により淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎(non-gonococcal urethritis: NGU)に分類されてきました。NGUには数多くの微生物が関与している可能性がありますが、このなか… 続きを読む>

中国の春節で日本のマイコプラズマ肺炎が増える?

中国の春節で日本のマイコプラズマ肺炎が増える?  世界保健機関(WHO)は2023年11月23日23日、中国北部で子供の肺炎が増加しているとして、中国の保健当局と協議しました。既知の病原体による肺炎が原因とみられ、WHOは現時点で「中国への渡航や貿易の制限は不要」としています。中国の発表によると、マイコプラズマ(M. pneumoniae)肺炎やイン… 続きを読む>

インフルエンザのAI診断のnodocaの実力は?

インフルエンザのAI診断のnodocaの実力は?  インフルエンザも新型コロナ感染症も増加しています。インフルエンザは新型コロナに比較すると安価で有効な治療薬があるので診断価値は高いものと思われます。 インフルエンザの診断は最近では迅速診断が常識になり、患者さんの方から検査を希望されることもあります。しかし、インフルエンザ流行時の迅速検査の意義につ… 続きを読む>

感染症との鑑別が困難な石灰沈着性頸長筋腱炎

感染症との鑑別が困難な石灰沈着性頸長筋腱炎  30 〜 60 歳で生来健康なひとが、突然急激な頸部痛、頸部運動制限、嚥下痛や咽頭痛などが出現したら通常は重症の細菌性上気道感染症(咽後膿瘍など)を想起するでしょう。しかも白血球増多やCRP上昇を伴っていたら緊急入院、咽頭部の穿刺、抗生剤の投与などが行われるでしょう。しかし感染症ではない病気があります。石… 続きを読む>

新しい性感染症予防 Doxy PEP とは

新しい性感染症予防 Doxy PEP とは  アメリカではHIV(Human Immunodeficiency Virus/ヒト免疫不全ウイルス)の感染を予防する薬が承認されていて、この薬を使用することでHIVの感染を80〜90%程度と高い確率で予防できます。HIVの感染を予防する治療には大きく分けて2種類あり、HIV感染の恐れがある行為の前に感染を… 続きを読む>

歯周病が動脈硬化の原因になる!

歯周病が動脈硬化の原因になる!  疫学的研究から歯周炎は単に口腔内の病変にとどまらず、全身に影響を及ぼす可能性が示唆され、中でも動脈硬化性疾患との関連について数多く報告されてきました。動脈硬化症は動脈壁にコレステロールエステルが沈着するアテローム形成により血管の組織的変と機能低下を生じさせるもので、冠動脈におけるアテローム形成は、心筋への酸素や栄養素… 続きを読む>

増加しつつあるコリネバクテリウム気道感染症

増加しつつあるコリネバクテリウム気道感染症  コリネバクテリウム(Corynebacterium)属菌は80数菌種も分類されています。ジフテリア菌(C.diphtheriae)やアルサレンス菌(C. ulcerans)のように毒素を産生し人に強い感染症をおこすものから、C.glutamicumのようにアミノ酸発酵に利用される菌まで幅広い菌種があります… 続きを読む>

成人に対するRSウイルス
ワクチンが承認されました

成人に対するRSウイルスワクチンが承認されました  60歳以上を対象としたRSウイルスワクチン「アレックスビー筋注用」の製造販売承認が認められました。国内初のRSウイルスによる感染症を予防する60歳以上の成人向けワクチンが誕生したのです。RSウイルス感染症は、秋から冬にかけて流行する鼻汁等の上気道炎症を初発とする風邪症候群にはじまり、時に重症化し、乳… 続きを読む>

慢性に経過するライム病とは

慢性に経過するライム病とは  体調不良で休養している「EXILE」のATSUSHIさんが9月27日、「ライム病」に罹っていることを明かしました。ATSUSHIさんは3月の会食後に不調を感じ、一酸化炭素中毒の疑いからくる体調不良で休養中でした。配信では後遺症として、めまい、吐き気、頭痛に悩まされ、メニエール病も誘発していたことを語っています。 ライム病… 続きを読む>

セレウス菌食中毒

セレウス菌食中毒  青森県八戸市保健所は9月23日、同市の駅弁製造会社「吉田屋」の弁当を食べた全国の人に嘔吐や下痢の症状が相次いだのは黄色ブドウ球菌とセレウス菌による食中毒だと断定し、同社を期限は決めない営業禁止処分としました。体調不良者のうち21都県の270人が食中毒だったとして、内訳も公表しました。 セレウス菌は土壌細菌の一種で、土、水中など自然… 続きを読む>

成人も感染する溶連菌感染症

成人も感染する溶連菌感染症  溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、α溶血とβ溶血を呈する 2 種類があり、後者でヒトに病原性を有するものは、A 群、B 群、C 群、G 群などです。溶連菌感染症の 90%以上が A 群によるものです。したがって、一般には A 群溶血性連鎖球菌(A群β溶血性連鎖球菌:GAS と略します)による感染症を溶連… 続きを読む>