成人に対するRSウイルス
ワクチンが承認されました

成人に対するRSウイルスワクチンが承認されました  60歳以上を対象としたRSウイルスワクチン「アレックスビー筋注用」の製造販売承認が認められました。国内初のRSウイルスによる感染症を予防する60歳以上の成人向けワクチンが誕生したのです。RSウイルス感染症は、秋から冬にかけて流行する鼻汁等の上気道炎症を初発とする風邪症候群にはじまり、時に重症化し、乳… 続きを読む>

慢性に経過するライム病とは

慢性に経過するライム病とは  体調不良で休養している「EXILE」のATSUSHIさんが9月27日、「ライム病」に罹っていることを明かしました。ATSUSHIさんは3月の会食後に不調を感じ、一酸化炭素中毒の疑いからくる体調不良で休養中でした。配信では後遺症として、めまい、吐き気、頭痛に悩まされ、メニエール病も誘発していたことを語っています。 ライム病… 続きを読む>

セレウス菌食中毒

セレウス菌食中毒  青森県八戸市保健所は9月23日、同市の駅弁製造会社「吉田屋」の弁当を食べた全国の人に嘔吐や下痢の症状が相次いだのは黄色ブドウ球菌とセレウス菌による食中毒だと断定し、同社を期限は決めない営業禁止処分としました。体調不良者のうち21都県の270人が食中毒だったとして、内訳も公表しました。 セレウス菌は土壌細菌の一種で、土、水中など自然… 続きを読む>

成人も感染する溶連菌感染症

成人も感染する溶連菌感染症  溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、α溶血とβ溶血を呈する 2 種類があり、後者でヒトに病原性を有するものは、A 群、B 群、C 群、G 群などです。溶連菌感染症の 90%以上が A 群によるものです。したがって、一般には A 群溶血性連鎖球菌(A群β溶血性連鎖球菌:GAS と略します)による感染症を溶連… 続きを読む>

コロナ抗原陰性、インフルエンザ抗原陰性

コロナ抗原陰性、インフルエンザ抗原陰性 発熱外来に多くの患者さんが来院されています。 厚生労働省ホームページより  新型コロナウイルス感染症は全数把握ではなくなったため定点医療機関からの集計で7月30日までのデータですが、6月末頃から少しづつ増加しています。8月24日現在、まだピークを越えたような実感はありません 厚… 続きを読む>

不思議の国のアリス症候群

不思議の国のアリス症候群  不思議の国のアリス症候群は、インパクトのある名称ですが、どんな病気なのでしょうか。 本疾患は脳の障害や異常にともなって起きる『変視』や『錯視』と呼ばれる見え方の異常が主な症状です。例えば、ものが大きく/小さく見える、自分の身体の大きさが変わる、周囲が大きく見えたり小さく見えたりする、自分の身体が変形したように見える、風船玉… 続きを読む>

ペルーでギランバレー症候群激増中

ペルーでギランバレー症候群激増中  南米ペルー政府は11日までに、筋力低下や感覚まひが起きる神経疾患ギラン・バレー症候群の発症が増加し死者も出ているとして、全土に保健衛生に関する90日間の緊急事態を宣言しました(2023年07月12日共同通信社) 。ギラン・バレー症候群(Guillain-Barre syndrome (以下GBS))とは、キャンピロ… 続きを読む>

非結核性抗酸菌症とアスペルギルス

非結核性抗酸菌症とアスペルギルス  非結核性抗酸菌症(nontuberculous mycobacteria : NTM)とは、結核菌以外の抗酸菌の感染によって起こる慢性の呼吸器疾患で、ヒトーヒト感染を起こさない非感染性の抗酸菌感染症です。非結核性の抗酸菌には多くの種類がありますが、日本国内では、MAC症(Mycobacterium avium-in… 続きを読む>

見逃されている家族性地中海熱

見逃されている家族性地中海熱  家族性地中海熱(familial Mediterranean fever ; 以下FMF)は繰り返す発熱と漿膜炎発作を特徴とする常染色体劣性遺伝性の自己炎症疾患です。病名の通り地中海民族に多い疾患で、かつては本邦では極めて稀と考えられていましたが、責任遺伝子であるMEFV((familial Mediterranean… 続きを読む>

多彩な症状を呈するエルシニア感染症

多彩な症状を呈するエルシニア感染症  Yersinia(エルシニア)感染症は、通常、食中毒原因菌として知られるエルシニア菌によって引き起こされる感染症です。あまり発生頻度は高くなく、これまであまり注目を浴びることが少なかった感染症ですが、近年、集団感染の発生の増加などにより、社会的に関心を集めることが多くなりました。 エルシニアは腸内細菌科に属するグ… 続きを読む>

日常的な土いじりは破傷風のリスクファクター

日常的な土いじりは破傷風のリスクファクター  破傷風は土壌に存在する破傷風菌の侵入により引き起こされる感染症です。破傷風菌の産生する神経毒素により運動ニューロンの抑制シグナル伝達が阻害され、全身の筋緊張亢進をきたし、重篤化すると自律神経障害を引き起こす疾患です。破傷風症例のうち約 80%は人工呼吸管理を要するとされ、創処置、抗菌薬投与、鎮静管理など全… 続きを読む>

大人もかかるヘルパンギーナ、熊本県で増加中

大人もかかるヘルパンギーナ、熊本県で増加中  2023年4月10~16日の熊本県感染症情報によると、県内50定点医療機関から報告されたヘルパンギーナの患者報告数は129人で、前週比1・8倍に急増しました。例年6月ごろから増え始め、7~8月にピークを迎えるのですが、県健康危機管理課は、今年は増加期が早まっているとして、注意を呼びかけています。同課による… 続きを読む>