放射線科
医療放射線に関しては日本の医療被ばくは世界平均に比べて突出していること、特にCT検査による医療被ばくが大きいことが分かっています。また医療機関によってはCTの被ばく線量が10倍も違うところもあったことを受けて、2000年に日本診療放射線技師会からガイドラインが出されました。また2015年には診断参考レベル2015、つい最近には診断参考レベル2020が医療被ばく研究情報ネットワークから出されCT検査等での線量指標が示されました。
2020年4月の医療法改正により医療放射線の安全管理が義務づけられるようになり、具体的には責任者を配置して指針を作成し、その指針をもとに管理・記録することになりました。その他にも放射線診療を受ける者への情報提供についても必要項目となりました。
当院では2016年に医療被ばく低減認定施設となって以来、広報誌を通じていろんな放射線の情報を提供してまいりました。今後も継続していこうと考えています。
当院が医療被ばく低減施設に認定されました
医療被ばく低減施設とは、医療被ばく(レントゲンやCTなどで受ける被ばく)を抑えながら画質を保った画像を提供し、また、患者さんからの被ばくに対する相談に対応できる施設のことです。
レントゲンやCTなどの医療被ばくには線量限度が設定されていません。これは、病気を早期に発見したり治療したりするために行われる検査ですから、線量限度を設けることによって診断に耐えない画像を提供してしまう恐れがあるからです。
ただ、線量をかけすぎると、患者さんにとっては無駄な被ばくをするということになりますので、なるべく医療被ばくをおさえながら良い画質を保ったほうがよいわけです。
2016年3月4日に第63号施設として認定通知を受けました。熊本県では済生会熊本病院に次いで2番目となります。相談に関してはいつでも受け付けていますのでお気軽にご相談下さい。今後も放射線部一同精進していきたいと思います。
放射線部スタッフ 2名
所有資格:
第1種放射線取扱主任者(2)、保健衛生学士、放射線管理士(2)、
放射線機器管理士、医用画像情報精度管理士、シニア放射線技師、X線CT3級、医療情報技師(2)、
放射線被ばく相談員、マンモグラフィー認定技師
放射線や医療被ばくに関する相談
2011年の東日本大震災での福島第一原発事故をきっかけとして、一般の方も放射線に関して敏感になりました。
今後は、放射線に対して少しでも理解してともに考えるリスクコミュニケーションという考え方が重要となってきます。 そこで放射線科では放射線や医療被ばくに対する健康相談を行っています。
「先日、レントゲンとCTを撮影したが大丈夫なのか?」とか「子供が頭を打ってCT検査をしたが大丈夫なのか?」など、どんな相談でも可能ですので、お気軽にご相談ください。
少しずつですが、放射線に関する情報提供もしていきたいと思います。
フォームまたはお電話でお問い合わせください
以下お問合せフォームにてお問い合わせください。
電話相談も受け付けておりますが、業務との兼ね合いになりますので時間が限られます。
放射線被ばく相談員和田まで(午後1時~1時30分)
お問合せメールフォーム
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CT コンピュータ断層撮影
■ CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略で、
体の周りのさまざまな方向からエックス線撮影したデータをコンピュータで処理して、輪切りの画像を得る装置ですが、次のような特徴があります。
・頭部、胸部、腹部など全身を撮影することが出来ます。
・輪切りの画像を16枚同時に撮影できるマルチスライス検出器を搭載し、広い範囲を短い時間で撮影できます。
・従来のCTに比べ撮影時間を大幅に短縮、患者さんの負担を低減しています。
・撮影した輪切りの画像から、任意の角度の断面像や3次元表示画像を作ることが出来ます。